『革命のファンファーレ』のあらすじ紹介〜常識をアップデートしよう〜|書評

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書評

若者のみなさん

 

やりたいことってありますか?

 

パッと出てくる人、どんどんその道を突き進んでください。

 

やりたいことが見つかっていない人。

 

いろいろやってみればいい。フラフラ試してみよう。

 

しかし親世代は「とっととひとつに絞ってそれを続けろ」と言ってきます。

 

その時代は永久就職が当たり前の時代だったので、それが正解で常識でした。

 

でも今はその常識は変わっています。永久就職な時代ではない、いつクビになるか会社時代が潰れるかわからないような時代。

 

AIも発展して仕事の一部が代替えされつつあります。

 

もしそれが長く頑張っていたことならAIに仕事を奪われることになります。

 

今は大丈夫と思われていても一気に変わる。5年後はどうなっているかわからないような時代です。

 

こんな時代は、柔軟にやりたいことが変わるタイプが強い。

 

お金の集め方も変わってきています。効果的な広告も変わってきています。

 

その常識をアップデートしましょう。

 

 




本の紹介

今回紹介する本は

 

『革命のファンファーレ』西野亮廣著

になります。

 

著者について

『西野亮廣』
1980年に兵庫県にて生まれる。
キングコングのコンビ名でTVなどで活躍。
2009年に絵本作家デビューを果たす。
数々の絵本の中、「えんとつ町のプペル」は映画にもなり興行収入27億円を突破。

 

絵本作家の常識を超えて活躍している方。

 

芸人さんなのでトーク力もあり、講演も行っています。

 

お金のことをよく理解していて、あとに出てきます「クラウドファンディング」「NFT」もうまく利用されています。

 

ジル
ジル

前回紹介した『夢と金』同様、内容が分かりやすい!普段読書しない方にもオススメしたい!

 

『夢と金』のあらすじ紹介〜お金が尽きると夢が尽きる〜|書評
みなさんはお金のこと、どれくらい知っていますか? 日本の教育ではお金のことをあまり教えてくれません。 さらにはお金儲けは悪いことだ!なんて教えられる始末。 これは戦争中の日本文化が根強く影響しています。 しかし忘れてはならないのが、大抵の夢...

 

印象的な箇所17選

『「お金」とは信用を数値化したものだ。』

 

学校ではお金のことは教えてくれません。

 

クラウドファンディングは信用をお金化するための仕組みです。

 

この仕組みを理解しなくてはクラウドファンディングは上手くいきません。

 

つまりお金を集めるには信用を集める必要があります。

 

 

『問題は「何を言ったか?」ではなく、「誰が言ったか?」だ。』

 

信用を積み上げるために西野さんは「嘘をつかない」を実践してきました。

 

嘘をつかないということは「自分の意思を明確に表明する」ということでもあります。

 

目上の人でも言いたいことを言います。

 

ただしそれには、言える関係性を築き上げることが大前提です。

 

それがないとただただ関係が悪くなるだけ。

 

 

『嘘をつかなくても良い環境になっているので、そもそも「嘘をつく」という選択肢がない。』

 

芸人などテレビに出る人はどうしても嘘をつかなければならないシーンが出てきます。

 

ジル
ジル

食レポとかあれですよね、もしイマイチでも美味しい!って言わなくてはいけないですよね。

 

西野さんは自身の力でその常識を破って、スポンサーに媚を売る必要もない仕組みにしました。

 

上の人に媚び売るのって疲れちゃいますよね。私もこうなりたい。

 

 

『お客さんの手に届くまでの導線作りも、作品制作の一つだ。導線作りができていない作品は「未完成品」という認識を持った方がいい。』

 

作品は作って終わりではありません。

 

情報が溢れる時代で、供給過多の時代。良いモノを作ったら勝手に売れることはまずありません。

 

どうやったら手に取ってもらえるかを考える必要があります。

 

鍵を握るのが「広告」。長く続くのがいい。

 

アンチもある意味広告。西野さんは上手く利用しています。

 

アンチは勝手に盛り上がってくれます。自分に火がなければやってもらった方がいい。

 

 

『生存競争は、「弱肉強食」ではなく「適者生存」だ。いつの時代も、強いものではなく、環境に適応した者が生き残る。』

 

インターネットが普及して便利になりました。

 

それと同時に既存のモデルが破壊されました。

 

例えば町の本屋さん。Amazonが普及してみなさんの本の買い方が変わりました。

 

町の本屋さんにできなくてAmazonにできること、それは”あまり売れない本を並べておける”こと。

 

インターネットは物理的成約を破壊しました。

 

ジル
ジル

Amazonはほんとにそう。動画や本で紹介されていた本をポチッとその場で注文できるの画期的すぎる!

 

 

『グーグルもヤフーも「無料にした方が売り上げが伸びる」という判断だ。一見無料のようだが、その実、マネタイズのタイミングを後ろにズラしているだけの話。』

 

西野さんは自身の絵本「えんとつ町のプペル」を全ページ無料公開しました。(インターネット上)

 

賛否両論があり、特にイラストレーターなど絵を生業にする人たちからの批判が目立ったとのこと。

 

「無料にされちゃあ自分たちが飯食っていけなくなっちまうよ!」

 

でも無料って実は悪くない。戦略次第ではより売り上げに貢献できます。

 

無料サービスで有名なのは、SNSや検索エンジン。

 

みんなに基本無料で提供していますが、でも収益すごい大企業のサービスです。

 

お金は後に発生しています。スポンサー広告などを利用しているわけです。

 

ジル
ジル

お金のマネタイズの常識を広げた方が良いですね!

 

 

『『えんとつ町のプペル』で僕がとったのは「フリーミアム戦略」だ。』

 

えんとつ町のプペルを無料公開した際に使った戦略。

 

「フリーミアム」とは基本サービスは無料で提供して、さらに高度なサービスは有償で提供するもの。

 

試食なんかそう。

 

インターネットとフリーミアム戦略との相性はかなりいいとのこと。

 

無料公開分のえんとつ町のプペルでは本の捲り方や画面の向きなどを工夫して、販促しました。

 

ジル
ジル

上手く使えば大きな利益につながる!

 

『現代でモノを売るなら、当然、現代人の動きを読まなければならない。』

 

お母さんが子どもに読み聞かせる絵本の選び方の話。

 

お母さんは時間もお金も限られています。

 

確実にいい絵本を買う必要があるわけです。ハズレを買うわけにはいきません。

 

地元の本屋さんで中身を見て買うかを決めるらしい。

 

インターネット上で無料公開したらわざわざ本屋さんに足を運ばなくても中身チェックできますよね。

 

 

『「人が時間やお金を割いて、その場に足を運ぶ動機は、いつっだって『確認作業』で、つまりネタバレしているモノにしか反応していない」』

 

さきほどの絵本の話の続き。

 

テレビで有名な美術館の絵を見たとしましょう。それで見たと満足しますか?

 

もしその作品に惹かれたら、本物を見に行きたくなりませんか?

 

それは「確認作業」です。

 

インターネットで情報がすぐに見られる時代。こうした工夫が大事ですよね。

 

 

『まもなく『貯金』の時代が終わり、信用を貯める『貯信』の時代が来る。というか、もう来ている。』

 

著作権の話。

 

えんとつ町のプペルは著作権がなあなあになっているらしい。

 

あえてそうしているとのことです。

 

なあなあにしているので他の人が使います。つまり広まりやすいってこと。

 

「誰でも使えたらお金が発生しないじゃないか!」って意見もありますが、たくさんの人が使ってくれれば宣伝効果になります。

 

ジル
ジル

知名度が上がればあとでいくらでもマネタイズできますからね。

 

 

『自分一人で広告をしてはいけない。”広告させる”ことが大切だ。』

 

信用時代の宣伝方法のお話。

 

宣伝は信用があるところからしてもらうのが効果的です。

 

企業の宣伝よりもSNSなどで流れてくる一般人の「あれ良かった!」の方が効果的だったりするのです。

 

「口コミ」ですね。これが最強。

 

口コミが広まるような仕組みを作るのが大事なわけです。

 

するとこちらは何もしなくても勝手に宣伝されていきます。

 

 

『努力量が足りていない努力は努力ではないし、「この努力は本当に正しいのか?」と疑うことをサボり、時代にそぐわない誤った努力を続けていたら、それもまた努力ではない。』

 

西野さんは作品を作るところから売り込むところまで徹底的に行います。

 

自分の力で完結するのではなく他人も巻きこんでやります。

 

やり方も、今までの常識に捉われない方法で、試してみて修正点を挙げてまたやってみる。それを積み重ねてここまできました。

 

圧倒的努力。

 

ただがむしゃらに努力をしても、そのベクトルが違ったり、古い方法の努力だとそれは努力になりません。

 

何をどう努力するかを先に考えて、進むべき方向をある程度見据える必要があるわけです。

 

ジル
ジル

参考になります!

 

 

『皆、1500円は持っているのだけれど、本屋には、1500円を出す「キッカケ」がないのだ。』

 

本は1冊大体1500円くらい。大体の人は1500円出せますよね。

 

でも現状町の本屋さんの売り上げは昔より減っています。

 

先ほどのAmazonとの比較の話や、若者の読書離れなどもあるのかもですが、ここでは別の視点で考えてみます。

 

本屋はひとりで入ってひとりで本を選びます。

 

そこにはコミュニケーションがありません。本が買われるかはその本の力のみに委ねられるわけです。

 

ジル
ジル

西野さんが、ある本を飲みの席でオススメしてたらその場でポチってくれた人がいてそのことに気づいたらしい。

 

 

『どうやら、お客さんを動かす(モノを買わせる)には、《後悔の可能性》を取り除いてあげることが重要だ。』

 

西野さんはポストカードを使って、ある実験をしました。

 

1種類・3種類・10種類それぞれ並べてみてどれくらい売り上げが変わるかというもの。

 

結果3種類が一番伸びました。なぜなら3種類が一番後悔の可能性がなかったから。

 

面白いですよね。売り込みたいモノがあった際にラインナップの数も考えなくちゃです。

 

 

『まもなく、物質ではなく、サービスでもない、個人の信用そのものが売り物となる職業が世に出てくるだろう。』

 

信用はお金に両替できます。逆はできません。

 

信用を貯める『貯信』が大切。

 

西野さんは、個人の信用を売り物にする古本屋「しるし書店」をプロデュースしました。これがまた面白い。

 

『需要を事前に知れる時代に、需要を事前に知る努力をサボり、延々と博打を続けている出版業界』

 

本って作っても売れるかどうか分からないですよね?過去の経験からある程度予想して初版数を決めます。

 

西野さんはその常識を疑いました。

 

クラウドファンディングを完全受注生産型の販売サイトとして使っています。

 

クラファンのリターンに「講演会+本100冊」にすれば、達成時に確実に100冊売れる。だから売れる数が見通し立つわけです。

 

『情報は、行動する人間に集まり、更なる行動を生み、また情報が集まってくる。』

 

情報収集は大事。すると行動できて、するとまた情報が集まりさらに行動に繋がります。

 

行動することに勇気は必要ありません。

 

「勇気がないから一歩踏み出せない」は大間違い。

 

 

 

本書から学んだ3つのこと(3行ノート)

①信用を積む
お金を積むよりも信用を積むことに価値がある時代。
「貯信」をしよう。
②モノサービスを提供するための方法を既存の常識に捉われず考える
常識のアップデートが大切。
マネタイズの仕組みも変わっている。
現代人の特性を研究しアップデートしよう。
③今の時代に合った努力を重ねる
がむしゃらにやることは努力ではない。
情報を集めて今の時代に合った努力を重ねて行動しよう。

 

3行ノートとは?
私は本を読破するたびに「3行ノート」をとっています。
これは『メモで自分を動かす全技術 高田晃著』で紹介されていたもの。
本から学んで終わりではなく、実際に行動に移すためのノートです。
本から学んだことの中から3つだけ「これからやっていこう」と思った項目を厳選するだけ。
私はもう少し広いニュアンスで「本から学んだ、自分にとって特に大切なこと3選」みたいにして書いています。

 

 

 

《今回紹介した本の情報》
タイトル:革命のファンファーレ
著者:西野亮廣
定価:本体1,389円(税別)
出版社:幻冬舎