【本の要点】
- 本書はPHP研究所の機関誌「PHP」の裏表紙にこれまで掲載してきた短文の中から選び抜かれたもののまとめになります。
文章量はそれぞれの項が2ページでまとめられており、すぐに読めます。
少し言葉選びが古風なものなので、読みにくい人もいるかもしれません。
日々暮らしているとつい忘れがちな、子供の頃に親や先生に教えてくれたことを思い出させてくれます。 - 内容としては、困難や仕事への立ち向かい方などが記されています。
刺さる内容もあればイマイチ刺さらない内容もありましたので、パラパラ読み進めて気になるところだけじっくり読んでみることをお勧めします。
著者について
刺さった箇所7選
真剣勝負
大切な一生である。尊い人生である。今からでも決しておそくはない。おたがいに心を新たにして、真剣勝負のつもりで、日々にのぞみたいものである。
本書含め、これまでいろんな本を読んでみて気づいたのですが、実は人生ってそんなに長くないんですよね。

私ももう30代。人生の半分にさしかかろうとしています。
無駄に過ごしている時間はありません。楽しく過ごすのも一生、悲しく過ごすのも一生。
少しでも楽しいことで人生を埋めましょう。
日に三転す
古人は「君子は日に三転す」と教えた。一日に三度も考えが変わるということは、すなわちそれだけ新たなものを見いだし、生み出しているからこそで、これこそ君子なりというわけである。日に一転もしないようではいけないというのである。
世の中は変わり続けています。特にここ最近はテクノロジーの進歩が著しいです。

私は変わることを躊躇するタイプ。もちろんいつまでも変わらないことがいいこともありますが、新しいことにチャレンジすることも大切。少しずつ、簡単なことでいいのでいつもと違うことをしてみよう!
サービスする心
与え与えられるのが、この世の理法である。すなわち、自分の持てるものを他に与えることによって、それにふさわしいものを他から受けるのである。これで世の中は成り立っている。

私は基本、与えてくれる人にしか与えません。与えてきた友達に裏切られた経験があったからです。
「与えよ、さらば与えられん」これは新約聖書の言葉らしいです。私はアドラーの教えが書かれた本「幸せになる勇気」で学びました。

見返りがあるかわかりません。なので見返りを求めてはいけません。
困っても困らない
断じて行えば、鬼神でもこれを避けるという。困難を困難とせず、思いを新たに、決意をかたく歩めば、困難がかえって飛躍の土台石となるのである。要は考え方である。決意である。困っても困らないことである。
困難を乗り越えればそれが力になります。成功者ほど多くの失敗を積み重ねているものであり、それが成功の糧になっているのです。

順風満帆に成功する人なんてまずいないんですね。活躍している人は隠れて血の滲むような努力を積み重ねているものです。
自分の仕事
自分の仕事は、自分がやっている自分の仕事だと思うのはとんでもないことで、ほんとうは世の中にやらせてもらっている世の中の仕事なのである。ここに仕事の意義がある。
仕事の意義を見直すいいきっかけになりました。何かビジネスを始めたい時、世の中が必要としているかどうかが大事なんですね。世の中に求められないビジネスは成立しません。

意欲があるのはけっこうなことですが、紙一重で自己満足になってしまうので注意。
恵まれている
恵みにたいして感謝をし、その感謝の心で生き生きと働いたならば、次々とよい知恵も生まれて、自他ともにどんなにしあわせな暮らしができることが、思えば愚かなことである。
私のようなネガティブ人間は、ないものを羨ましく思ってします。そんなんだと、つい自分が恵まれているものを見落としてしまうんです。

毎日感謝!生きていることに感謝!
勤勉の徳
天災地変をまつまでもなく、粒々辛苦の巨万の富も、事あらば一朝にして失われてしまうことがしばしばある。形あるものはいつかは滅びるにしても、まことにはかない姿であるといえよう。だがしかし、身についた技とか習性とかは、これは生あるかぎり失われはしない。
宝くじなんかが当たって巨万の富が手に入ったとしても、うまく扱えなければなくなってしまいます。お金ってそんなもんです。
でも成功を収めた人って、もし奈落に落ちても何度でもやり直せるイメージ。堀江貴文さんも一度逮捕されて刑務所に入りましたが、再び活躍されています。

スキルや人脈に時間、お金をかけよう。
3行ノート
この本を読んだ方に併せてオススメしたい本
◎「仕事も人間関係もうまくいく 放っておく力」枡野俊明

毎日を快適に過ごしている人は、「放っておく力」のある人です。過去の後悔をいつまでも引きずったり、まだ起きてもいない先のことを無駄に心配したりして、自分で自分を苦しめるようなことはしません。「どうにもならないこと」や「しかたのないこと」「終わってしまったこと」を、上手に放っておける人なのです。
◎「いい人をやめればうまくいく」心屋仁之助

「いい人」を演じる人は、がんばって生きてきた人
「いい人」を演じている人は、過去の自分を否定している人でもあります。できなかった自分。笑われた自分。誰かを悲しませた自分。でも、そんな過去の自分もまた、まぎれもない「本当の自分」なのです。
気分が落ち込んだり、悩みを抱えている人にとって良書となるでしょう。
語り文調で優しくわかりやすい文章で、読書初心者にも読みやすいと思います。
私はネガティブ人間で心配性なのですが、読んでみて心が少し軽くなりました。